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自動化プロジェクトの多くが始まらない理由

著者: DBR77 Team · 公開日 · 更新日

不満は、まだプロジェクトではない. 導入事例:Ficomirrors Polska不満は、まだプロジェクトではない. 導入事例:Ficomirrors Polska

自動化プロジェクトの多くが始まらないのは、工場が「みんなが感じている不満」を「誰かが決められる判断」に変えられていないからです。技術そのものはたいてい存在します。足りないのは、数字の入った課題の文書、一人の責任者、同じ問いに答えた見積り、承認できる小さな第一歩、そして待つことのコストです。この5つを直せば、1年間「検討中」だったプロジェクトも、また会議を重ねるのではなく、サプライヤーの決定にたどり着けます。

止まっている自動化プロジェクトの典型的な姿

想定例:中規模の食品工場で、2本の包装ラインの最終工程にあるケースのパレタイズを、2交替で手作業で行っています。自動化すべきだという点では全員が一致しています。作業は重く、昨年は作業者が2人辞め、繁忙日にはラインがパレット積みの工程を待つ状態です。

技術部門は付き合いのあるインテグレーター2社に連絡します。2社とも現場を訪れ、提案書を送ってきます。1社は1ライン用のロボットセルを見積もり、もう1社は2ラインで共用するセルをコンベヤ付きで見積もります。一方は安全柵とストレッチ包装機を含め、もう一方はそれらをオプション扱いにしています。価格は2倍違い、どちらの提案が正しいのか誰にも判断できません。そもそも、何をしてほしいのかを誰も文書にしていなかったからです。

半年後もこのプロジェクトは議題に残ったままで、何も発注されていません。

これはよくあるパターンです。マッキンゼーが2022年に産業界のリーダーを対象に行った調査では、71%がロボットの設備投資コストを障壁に挙げ、61%が自社の自動化経験の不足を、42%がエンドツーエンドのソリューションを提供できる企業を見つけにくいことを挙げています。予算と経験は現実的な制約ですが、止まっているプロジェクトの多くでは、購買プロセスの弱さが表に出た症状です。

止まった自動化プロジェクトを30日で再始動する4ステップのタイムライン:1週目に責任者と判断事項を決め、2週目に事実を集め、3週目にすべてのサプライヤーに同じブリーフを送り、4週目に提案を比較して判断する。止まった自動化プロジェクトを30日で再始動する4ステップのタイムライン:1週目に責任者と判断事項を決め、2週目に事実を集め、3週目にすべてのサプライヤーに同じブリーフを送り、4週目に提案を比較して判断する。

自動化プロジェクトが止まる5つの理由

理由会議で聞こえてくる言葉代わりにやるべきこと
課題が文書になっていない「このエリアは手作業が多すぎる」1つの工程を、生産量、サイクルタイム、製品、シフト、制約条件とともに記述する
誰も判断の責任を持っていない「製造部門が主導すべきだ」責任者を1人決め、承認者を明確にする
見積りを比較できない「価格がばらばらだ」すべてのサプライヤーに同じブリーフを送り、すべての回答を全社に共有する
第一歩が大きすぎる「自動化するなら工場棟全体でやろう」単独で投資を回収できる1つの工程から始める
待つことがタダに見える「次の予算サイクルで再検討しよう」手作業工程に月額のコストをつける
  1. 課題が文書になっていない。「手作業が多すぎる」だけでは、インテグレーターは何も見積もれません。見積りに必要なのは数字です。製品と重量、時間あたりの生産数、サイクルタイム、シフト、床面積、既存設備やITとの接続、安全上のルールなどです。これがないと、各サプライヤーは空白を自社の想定で埋め、5つの別々のプロジェクトに対する5つの見積りが届きます。文書化にはインテグレーターが見積もれる自動化ブリーフの書き方を使ってください。

  2. 誰も判断の責任を持っていない。自動化は製造、保全、技術、購買、財務、安全の各部門に関わります。それぞれに正当な視点があります。生産量、稼働率、インターフェース、価格、回収期間、リスクです。全体の責任者がいないと、会議のたびに別の角度から議論がやり直されます。ブリーフ、スケジュール、最終的な推奨案に責任を持つ人を1人決め、承認者も名前で決めておく必要があります。

  3. 見積りを比較できない。サプライヤーがそれぞれ違う問いに答えていると、買い手は何週間もかけてPDFを読み解くことになります。あるサプライヤーだけが電話で補足説明を受け、ほかの会社はそれを知らないままです。6週目に範囲が変われば、2週目の見積りは使えなくなります。必要なのは、1つのブリーフ、1つの締切、すべての入札者に共有する1つの質疑応答リスト、そして範囲、除外事項、リードタイム、価格をまとめた1つの比較表です。

  4. 第一歩が大きすぎる。工場棟全体を自動化する計画には、取締役会の承認、大きな予算、そして工場が持っていないことの多い経験を備えたチームが必要です。これはマッキンゼーの調査で回答者が挙げた障壁そのものです。セル1つ、搬送ルート1本であれば、工場長が説明責任を持てる判断になります。どれを選ぶかは最初に自動化する工程の選び方が参考になります。

  5. 待つことがタダに見える。手作業の工程は請求書を送ってこないので、先送りのコストは目に見えませんが、残業、派遣スタッフ、離職、重量物の持ち上げによるけが、ラインが受けられない注文という形で費用は発生しています。月額の数字がなければ、プロジェクトは毎年翌年へ送られます。金額の出し方は製造業における手作業工程の隠れたコストをご覧ください。

自動化のアイデアを、サプライヤーが見積もれる課題に

DBR77 Marketplaceで1つの工程を記述し、インテグレーターから比較しやすい統一形式で提案を受け取れます。製造業の企業は無料でご利用いただけます。

Technology Challenge(技術課題)を投稿する

実例:社内のニーズからサプライヤーの選定まで

Ficosaグループに属するTier 1の自動車部品サプライヤー、Ficomirrors Polskaは、はっきりとした現場の課題を抱えていました。生産ラインと倉庫エリアの間の構内搬送が、作業者の手が空いているかどうかに左右されていたのです。そのため停止時間が発生し、パフォーマンスにもばらつきがありました。さらに、人と機械が共存するエリアでは高い安全基準が求められていました。

工場はDBR77 MarketplaceにTechnology Challengeを掲載し、要件と予算を示しました。既存のITシステムとの連携、最大250 kgのパレット、共用エリアでの最高水準の安全性です。インテグレーターは1つの標準化された形式で回答したため、チームは機能、コスト、システムとの互換性を横並びで比較できました。

工場はInovatica AGVを選びました。このソリューションでは2台の自律走行フォークリフトが生産ラインのタブレットと上位システムにつながり、連続運転で毎時最大13パレットを搬送します。詳しくはFicomirrorsの導入事例をご覧ください。

工場はサプライヤーと話す前に、1つの工程(構内搬送)を特定しました。250 kg、IT連携、共用エリアの安全性という明確な制約を書き出しました。予算を設定しました。この3つのステップで、上の表の理由1、3、4が解消されました。

止まったプロジェクトを30日で再始動する方法

再始動は週単位で計画します。

  1. 1週目:責任者と判断事項を決める。 「[日付]までに、[予算の範囲]で[工程]を自動化するかどうかを決める」という一文を書きます。承認者を名前で決めます。
  2. 2週目:事実を集める。 シフトあたりの生産量、サイクルタイム、製品の寸法と重量、品種、レイアウト図付きの床面積、既存の設備と制御、ITシステム、安全上のルール、さらに写真や短い動画を集めます。手作業工程の月額コストも加えます。
  3. 3週目:ブリーフを書き、すべてのサプライヤーに同じ版を送る。 質問の窓口は1つにし、すべての回答を全入札者に送ります。
  4. 4週目:比較し、次のステップを決める。 提案を1つの表にまとめます。範囲、除外事項、前提条件、リードタイム、価格、サービスです。2社に絞り込み、追加の質問をします。そのうえで、契約するか、有償の構想検討フェーズに進むか、中止するかを選びます。

中止という結論もあり得ます。自動化の前に安定させるべき工程もあるからです(自動化すべきでないとき(そして待つのが正しいとき)を参照)。どちらに決めても、四半期ごとのレビューのたびに同じ話題が戻ってくることはなくなります。

DBR77 Marketplaceの役割

DBR77 Marketplaceは、この計画の2週目から4週目のために作られています。ガイド付きのフォームが2週目に集めた事実(要件、予算、ファイル、運用上の前提)を順に求め、公開前にDBR77の専門家がチャレンジを確認します。サプライヤーからの質問はすべてのインテグレーターが見られるQ&Aタブに集まり、提案は納期、保証、支払条件、据付、教育、サポートを含む標準化された形式で届くので、そのまま4週目の比較表に使えます。インテグレーターとサプライヤーは成約時に手数料を支払い、契約は当事者間で直接結ばれます。

新しいレイアウトやマテリアルフローがそもそも成り立つかを先に確かめたい場合は、提案を依頼する前にDBR77 DTで検証できます。

よくある質問

自動化プロジェクトが始まらない主な理由は予算ですか?

最も多く挙げられる障壁は予算です。マッキンゼーの2022年の調査では、回答者の71%がロボットの設備投資コストを挙げています。ただ実際には、そのお金で何を買うのかを誰も説明できないときに、予算の議論が止まります。範囲が明確な課題の文書があれば、「高すぎる」は検証できる数字に変わります。

インテグレーターに連絡する前に何を準備すべきですか?

責任者1人、工程1つ、基準となる数字(生産量、サイクルタイム、製品、シフト)、明確な制約条件(スペース、インターフェース、安全)、そして判断の期日です。予算の範囲を示すと、サプライヤーは適切な規模のソリューションを提案しやすくなります。

何社のサプライヤーに見積りを依頼すべきですか?

比較できるだけの数で、かつ1社ずつきちんと対応できる程度の数です。多くの買い手は、本気の提案を3社から5社集めることを目安にしています。それ以上必要だと感じる場合、たいていはブリーフがあいまいで、サプライヤーを絞り込めていません。絞り込みについては自動化サプライヤーの絞り込みと確認の方法で解説しています。

まとめ

何か月も議題に残っているプロジェクトがあれば、計画の1週目から始めてください。責任者を1人決め、日付と予算の幅を入れた判断の一文を書きます。次に手作業工程の月額コストを出し、承認者が待つことのコストと見積りを比べられるようにします。

自動化プロジェクトを動かしましょう

DBR77 MarketplaceにTechnology Challengeを投稿するか、準備の進め方についてチームにご相談ください。

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出典